中国の最新ネット企業のがんばりは、中国政府も応援しているようです。中国政府は、自国企業の海外進出を積極的に奨励しており、中国の最新ネット企業の進出先は、日本だけでなく、インドなどの英語圏にも広がりをみせています。日米のネット企業が長年にわたり、激しくしのぎを削ってきた日本市場で、後発組の両社がどこまでシェアを伸ばせるかはなんともいえないところです。
特に、両社とも、中国で強みとしているサービスを日本で提供できないことが、ハンディキャップとなるのではないでしょうか。アリババグループのジャック・マー最高経営責任者は、中国で主力事業としている競売サイトについて、楽天、ヤフーなどが高いシェアを持っていますから、そこに参入する意図はないとしました。百度も中国で人気の音楽ファイル検索サービスを法的な観点から見送ったとしています。中国政府がエールを送る中、各中国の最新ネット企業のトップは冷静です。
例えば、百度の音楽ファイル検索サービスは、著作権に違反した音楽ファイルも、自在に検索しダウンロードできるため、米国などの音楽レコード会社から訴訟を起こされた経緯があり、今後も日本での提供は難しいでしょう。中国の企業に対しては、著作権などの知的財産権をめぐる問題のほか、国の安全保障面から海外では政治問題化するケースもあるのです。中国企業へのイメージは悪化しています。これは、間違いなく、逆風となるでしょう。
日本政府は、法的に特別な問題がない限り、対日投資の拡大という観点からも、むしろ進出を歓迎しているというのが実情です。総務省幹部も迎え撃つ日本企業としても、自由な競争環境で彼らに勝てることが重要だとしています。消費者メリットの拡大に期待を寄せているのです。中国の最新ネット企業も、日本研究に余念がありません。百度は日本で研究所を立ち上げ、消費者の志向など日本市場の研究活動を強化するようです。国内勢にとって手ごわいライバルとなるでしょう。